今日は以前ホームページをご覧になり、お問い合わせくださいましたお客さまのところへ、冬囲い作業に伺いました。今回ご依頼下さったのはこだま屋で初となりますお寺でした。
場所は、札幌市中央区にあります「真言宗 広照院」というとても立派なお寺で、そちらにある庭木の冬囲いを行わせて頂きました。
<真言宗 広照院さま>
まずは朝、ご挨拶をさせていただき、早速作業に入らせて頂きました。作業開始直後から温かい飲み物やパンなどの差し入れをして下さったり、手伝えることがあったら言ってねと、温かいお言葉を掛けて頂きながら作業を行わせて頂いております。
まずは冬囲いの花形でもあります、雪吊り(本吊り)です。お客さまの方でご用意下さった焼き丸太にくぎを打ちつけ、その釘に縄を差し込みます。また縄がある程度均一になるように整えてから、焼き丸太に縄を巻きつけ、藁ぼっちをシュロ縄で固定して準備が完了です。そしてその焼き丸太を五葉松の幹付近に立てて、垂れ下がった縄で枝を吊りあげ完成です。
<雪吊り(本吊り)>
続いてオンコの幹吊りです。こちらは去年まで冬囲いをしてなかったとのことでしたが、下枝にかなり雪が積もり、枝が雪の重みで垂れ下がっていたとおっしゃっていたことから、下枝だけを幹から吊るした縄で吊らせて頂いております。
<幹吊り>
また、最も冬囲いを必要とする低木類も、あまり落雪の被害がなさそうな木は、縄を巻いて縛るだけの「縄巻き」を、屋根や高木からの落雪の被害がありそうな木は、下縛りをしたうえで竹を組む「三つ又縛り」などで、もし雪や氷の塊が直撃しても、その竹で塊が割れて、低木の枝を守るという働きをもつ方法を取らせて頂きました。
<低木類の冬囲い>
また庭石などが近くにあり、竹を地面に刺せないものは、雪の重みで押し潰されないよう、近くの高木の幹から縄で吊らせて頂いたりもしています。この縄は風に揺れることで、低木近くに積もった雪の塊を割ってもくれる効果があり、五葉松やオンコの雪吊りや幹吊りの縄も、ただ枝を持ち上げるだけでなく、枝に積もった雪の塊を切り裂き、大きくなる前に下へ落ちやすくする役目も果たしてくれるのです。
こちらのお寺では、今回冬囲いを初めて行わせて頂いたのですが、来春には剪定のご希望も下さっており、お見積りもご提示させて頂いております。
本日は本当にありがとうございました。